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第24回 患者が増える医院の基本(1)

初秋の風が吹く季節になりました。読書と食欲の秋も足音を立てそこまで来ています。

さて、医療の夏枯れといわれるお盆も過ぎ、そろそろ医院の経営状況も気になる時期と思われます。

(1)自己評価のすすめ

今、開業医を取りまく経営環境は悪化しています。その背景には、以下のような要因が挙げられます。

  • ① 人口増加から人口減少への移行
  • ② 診療報酬の低率改定
  • ③ 薬の流通制度の見直し
  • ④ 薬価差益の縮小
  • ⑤ 開業ラッシュ
  • ⑥ 患者ニーズの多様化
  • ⑦ 患者の大病院志向

こうした様々な要因の中で、意外に知られていないのが、受療率の伸び悩みです。一般的には、高齢化に進展や医療ニーズの高まりのため、人口当たりの受診患者数を表す受療率は、増加傾向にあると考えがちですが、全年齢層の外来受療率は横ばい、入院は減少傾向にあると思われます。

患者が増える医院には「何か」がある

では、このような時代にあって、医院はどうやって患者をひきつければよいか。患者の大病院志向があっても、1日の外来患者数が100人・200人、医業収入で言えば月額1000万・2000万円という診療所も現にあります。こうした医院には、患者に選ばれる「何か」があります。

患者に選ばれる診療所には、医師の技術レベルのほかに、幾つかの要因があります。例えば各種の患者調査で表れるのは、距離が近いとか、医師や看護師が親切とか、設備が整っているなどのファクターです。こうした諸々の点について、患者から自院がどう見られているかをチェックし、そこで浮かび上がった課題を逐次改善することによって、患者に選ばれる医院づくりができ、結果として医療収入の増加につながります。

そのためには、実際に来院患者からアンケートを取ったり、地域の人にモニターになってもらうなど、第三者の評価を得る必要があります。

患者が増える医院の「自己診断」の一例

  • ① ハードの魅力度
    医院の構え、美観、待合室の居住性など、院内環境に関するチェックをする。
  • ② ソフトの魅力度
    服薬指導、インフォームド・コンセントなど患者への対応や、経営理念などをチェックする。
  • ③ エリアへの魅力度
    健康教室、保健活動、在宅医療、広報活動など、地域への貢献に関すること、地域ニーズへの対応をチェックする。

最近、第三者による病院機能評価等が行われていますが、第三者による客観的評価の前に、自己診断により問題点を発見し、それを改善していく医療機関の自主努力が必要ではないでしょうか。

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