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改正障害者自立支援法 2011年10月からGH家賃助成

障害者自立支援法が昨年12月に改正され、2012年4月にかけて段階的に施行されることを受け、厚生労働省、障害保健福祉関係主管課長会議で地方自治体に方針を説明した。発達障害者も対象だと周知すること、10月からグループホーム(GH)などへの家賃助成と重度視覚障害者への同行援護を施行することのほか、新体系サービスへの移行を進めることなどを強調。地域に必要なサービスの見込み量などを盛り込んだ障害福祉計画が11年度末で終了するため、第3期の計画作成も始まる。

改正について厚労省は「障害者制度改革推進会議・総合福祉部会で障害者総合福祉法(仮称)制度の検討が行われているが、それまでの間に進めるべき所は進める」としている。
改正点の一つは障害者の範囲見直しで、発達障害者が対象であると法律に明記された点は既に公布(10年12月10日)に施行。障害者手帳を持っているかどうかにかかわらず給付対象となり得ることを周知してほしいとした。高次脳機能障害が対象であることも改めて確認した。

10月に施行されるのは、GH・ケアホームの入居者に対する家賃助成と、同行援護の創設だ。
家賃助成は、GH等に入居する障害者を対象に、家賃を月額1万円助成するもの。家賃が1万円未満なら、その分が支給される。ただし、本人または同一世帯に属する配偶者が市町村民税を課税されている場合は対象外。
同行援護は、重度視覚障害者が外出する時に同行し移動を支援するサービスを個別給付化するもの。対象者やサービス内容の範囲、事業者の指定基準、国庫負担基準などは検討中だが、2011年4月には案が示される予定だ。
また、厚労省は、新体系サービスへの移行を進める方針を改めて強調した。移行率は10年10月現在、全国平均57%で、「11年度末の経過措置期間を過ぎた旧体系事業所は自立支援法の位置付けを失うため、報酬の支払いや運営費補助が困難になる」とし、自治体に対して事業者に働き掛けるよう求めた。

自治体は、地域生活支援事業の充実も求められている。厚労省の調べでは、市町村の必須事業の実施割合(10年3月時点)は移動支援事業が88%、コミュニケーション支援事業が75%、日常生活用具給付等事業が99%。ただ、コミュニケーション支援事業の内容を見ると手話通訳派遣74%、手話通訳設置29%、要約筆記派遣48%とバラツキがあり高い実施率ではないのが実情で、厚労省は取り組み強化が必要だとしている。
さらに、10年4月から障害福祉サービスについては低所得者の利用者負担が無料化されていることから、自治体の判断で定めることになっている地域生活支援事業の利用者負担についても配慮するよう要請した。

第3期計画作成も

一方、市町村・都道府県の障害福祉計画(3年間)は節目を迎える。地域に必要なサービスの見込み量などを盛り込んだ第2期計画が11年度末で終了するため、厚労省は、数値目標を達成するよう働きかけるとともに、第3期計画の作成に取り掛かるよう求めた。

特に「地域生活への移行」はキーワードとなっている。厚労省の調査(10年10月現在)によると、地域生活移行者の累計は2万4277人で、都道府県の障害福祉計画で11年度末までに2万1000人が移行と見込んだ数を上回った。しかし施設入所者を1万2000人削減すると見込んでいた点では、毎年8000~9000人の新規入所者がいるため、削減数は6562人にとどまった。

このため厚労省は、住まい確保や地域での支援体制の整備を強化してほしいとした。また、新たな地域精神保健医療体制の構築としては11年度予算案に「精神障害者アウトリーチ(訪問支援)推進事業」を盛り込んでいることも強調。未治療の人や治療を中断している人に対して、専門職がチームを組んで訪問支援することで訪問看護や福祉サービスにつなぎ、入院に頼らない施策を展開したいという。

なお、自立支援法の運用と並行し、制度改革の議論が進んでいることに関して木倉敬之・障害保健福祉部長は「自立支援法は廃止し、総合福祉法の法案を12年国会に提出、13年8月施行を目指す」と閣議決定された方針の要点を押さえた。

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