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第40回 医院開業の基本とポイント(7)

5月に入り、札幌にも桜の季節がやってきました。円山公園や中島公園も桜が満開になりようやく春らしい季節になりました。

前回は診療圏の調査について説明しましたが、今回は推定患者数等について説明をいたします。

推計患者数の算定

診療圏内の推計患者数により自院の推計患者数を診療圏調査分析により算定します。診療圏内の推計患者数は診療圏内の年齢別人口に標榜科の受療率を乗じて計算をします。 診療圏内の推計患者数に競合病医院の評価を行い(バッティング度)自院の推計患者数を算定します。競合病医院の評価をおこなうことも良いでしょう。また、競合病医院の現在の推計患者数を算定することも必要です。

住民意識アンケート調査により競合病医院の実態を間接的に把握するとともに、推計患者数の算定へ地域の医療ニーズなど自院の経営方針を決定するときの重要な参考資料となります。

(1)競合医療機関評価表

①病医院評価

  • 標榜科目  ・・・競合病医院を判断するときに必要です。
  • 診療時間  ・・・競合病医院との競合時間がわかります。
  • 休診日   ・・・休診日は少ない方が吸引力があります。
  • 院長の年齢 ・・・診療科目にもよるが40代~50代が強い。
  • 医師の評判 ・・・一番重要な要因になります。
  • スタッフ応対・・・優しく感じのよいスタッフが好感がもてます。
  • 出身病院  ・・・標榜科目の良い近隣の病院や連携がとれているとよいでしょう。
  • 建物外観  ・・・外観が良いかどうか。
  • 駐車場   ・・・5台以上は必要です。

②距離評価

自院と競合病院の開設場所が近ければ近いほどバッティング度合は高くなります。診療所を選択する理由として、「近いところ」が上位にあるからです。なお、距離評価は各地域の現状を踏まえて設定していく事が大事です。一つの目安を次に掲げます。

A:内科、小児科(但し評判によりBになります。)

B:婦人科、呼吸器科、消化器科、胃腸科、循環器科、外科、整形外科、脳神経外科、皮膚秘尿器科、皮膚科、泌尿器科、理学療法科

C:形成外科、美容外科、呼吸器外科、心臓血管外科、小児外科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科

距離 距離バッティング度
500m以内 100% 100% 100%
500m超~700m以内 70% 80% 90%
700m超~1km以内 40% 50% 60%
1km超~1.5km以内 10% 20% 30%
1.5km超~2km以内 - 5% 10%

(2)留意事項

①競合病医院については、標榜科目だけではわからないこともあることに注意をします。

例)胃腸科外科=整形外科
  内科=皮膚科
  外科=透析、整形

②競合病医院へ訪問して推計患者数を判断する。

訪問時の患者数×実診療時間×調整率
(訪問時の患者数算定は、診療科目により相違してきます。)

③医薬品卸、医療機器会社の営業担当者が情報を持っている場合が多いです。

具体的に競合病医院の外来患者数や医薬品仕入高等を情報として持っていることもあります。

④医療ニーズの調査

住民意識調査・・・どのような病医院を住民は望んでいるかアンケート調査により、推計外来患者数を算定する参考にします。

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