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第41回 医院開業の基本とポイント(8)

6月に入り、北海道も過ごしやすい季節になりました。よさこいソーラン祭りも終わり、いよいよ夏をむかえる季節になりました。

前回は推定患者数について説明しましたが、今回は事業計画の概要と資金計画について説明をいたします。

1.事業計画の概要

事業の次の主要計画事項を作成する。

  1. 病医院の経営理念
  2. 所在地
  3. 人員
  4. 病床数
  5. 設備資金額
  6. 運転資金額
  7. 所要資金額とその調達方法など

2.資金計画

開業に必要な資金額の見積は大別すると下記のようになります。

  1. 不動産関係(土地・建物等)・内装工事
  2. 医療機器
  3. 開業準備資金
  4. 開業後の運転資金
  5. 予備資金

(1)不動産関係

病医院の基本財産となる土地・建物の取得資金である、所要資金のなかで一番多額となります。このため十分な検討が必要です。

1.土地購入資金

  1. 土地購入費、整地造成費用など
  2. 測量、仲介、調査費用(ボーリング等)、不動産取得税、所有権移転費用など
  3. 土地は自己所有が望ましいが、借地になる場合もあり、その場合には、借地法、契約関係などに留意します。
  4. 駐車場の確保、自己所有か、借り上げか。

その他を含め、資金額を確定します。

2.建築関連資金

  1. 建築費用見積り
    病医院の建築を手がけた経験のある設計事務所、建築業者が良いでしょう。
  2. 競争入札か指名入札か
    原則的には競争入札にすべきです。
  3. 設計監理費
    設計・監理と建築は別会社に依頼する方がよいと思われます。別途工事については注意・付帯工事の範囲等について入念のチェックと打合せが必要です。事前確認をしないと、あとでトラブルになることが多いです。
  4. 駐車場舗装費
  5. 造園工事費用
  6. 登記料・不動産取得税など

※土地・建物が最も過大投資となりやすいので、慎重に検討が必要です。
※ビル診の場合は、賃借時の仲介料、保証金、敷金、内部造作資金が必要となります。

(2)医療機器購入資金

  1. 医療技術の進歩により、医療機器も高度化、高額化していきます。地域医療ニーズに合った医療機器を購入します。又、開業当初から、余り利用しない機器類は購入しない事が大事です。
  2. 必要ない医療機器類については、参考価格を提示してもらいます。又、機種にもよりますが、定価の5~6割前後であれば適当であると思われます。
  3. 医療機器会社においても中古機器を保有している場合もあるので検討の余地があります。
  4. 医療機器ディラー・メーカを一社だけに限定をしないことが必要です。
  5. 医療機器は購入かリースにするか検討が必要です。

※医療機器については価格とメインテナンスに注意が必要です。

(3)開業準備資金と運転資金

開業時には、多くの諸費用が必要となります。

  1. 医師会入会金
  2. 薬品材料費―購入に際して収支計画に基づいて決定します。又、医薬分業を行わない場合は、常備在庫量分の運転資金が必要となります。
  3. 開設までの借入金支払利息
  4. 印紙代、登録免許税その他の公租公課
  5. 什器、備品購入費
  6. 医薬品・消耗品等(医療用・事務用)購入費
  7. 職員募集費
  8. 開院案内、チラシ等
  9. 看板作成、設置費用
  10. 印刷関連費用(薬袋、カルテ、ロゴその他)

運転資金については、診療報酬請求分の入金が2ヶ月後であるので、収支が軌道にのるまでの資金を用意する必要があります。

  1. 借入利息
  2. 固定費
  3. 保険料(所得補償、生命保険、損害保険)
  4. 生活費

開業後の運転資金は少なくとも固定支出の6ヶ月分が必要と思われます。又、予備資金も準備をしておく必要があります。

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