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第8回 税務調査事例と対応(4)

棚卸資産(在庫とも表現します)

医療機関が「棚卸資産」として認識すべきものは、①医薬品 ②医療消耗品等が該当します。

毎年事業年度終了時に税理士先生から「棚卸確認をお願いします」とお願いされていると思います。

棚卸資産の評価方法は、①実地棚卸をすること ②原価法による(最終仕入原価法)を採用しているのではないでしょうか。以前によく、「利益が出そうなので、医薬品等を期末ぎりぎりに多く仕入れてはどうか?」とある先生に聞かれました。残念ながら仕入て未使用(棚卸)のものは、利益計算上「仕入高」から除かれますので、注意して下さい。

さて、税務調査では、仕入数量と使用数量の整合性を調査する場合があります。外来患者数や入院患者数から導き出した「概算値」と「仕入数」「使用数」「未使用数」とに大きな開きがある場合、追求されることがありますので注意しましょう。

各年度の損益(利益)を正確に掴まえるためには、実地棚卸を正しく行って下さい。

交際費と周辺科目

医療機関側の認識として、「接待交際費科目」として会計処理したもののみが、「接待交際費」に該当すると思いがちですが、税務調査では「接待交際費科目」以外の勘定科目にも目を向ける場合があります。特に、①福利厚生費 ②会議費 ③研修費など、支出の目的や支出の対象となった関係者でその判断が分かれるところです。法人の場合には、「接待交際費の損金不算入限度額計算」があるため、他科目で処理しいてた支出が「接待交際費」に該当することとなれば、当然申告所得が増加することにつながります。

税務調査のポイントとして「接待交際費」以外の支出においても①支出の目的(会議・研修・ミーティング・職員の福利厚生など)を明確にすることと②参加メンバー(参加者・参加部門など)を明確にし、「接待交際費に該当しない事」を明記しておく必要があります。もともと「接待交際費」の範囲は、得意先や仕入先、その他事業関係者に対して、接待・交際・贈答等を目的として支出する費用を指しますので、特に先生方同士や医師会・出身大学関係者に対する支出金の取扱いには注意しましょう。(詳しくは、弊社税理士又は福祉・医療事業部へご相談下さい)

MS法人(メディカル・サービス法人)との取引

医療機関が、仕入業務や医療機関の業務代行を請負うMS法人を設立することが多々ございます。

MS法人の役員等が医療機関の親族関係者の場合、医療機関との取引に関して「同族会社の行為又は計算の否認」に関して①取引価格が適正化 ②商取引に沿った取引形態を具備しているか ③実態があるか? などの検証がなされます。要するに社会通念上の取引から逸脱するような取引価格(利益分散・利益調整)や実態の無い取引(納品書・請求書が具備されていない)、業務実態が無いような場合には、会計上取引された行為を全て無かったものとして申告をやり直すことを指示されることになりますので、要注意です。

【ポイント】

  • ①取引価格は1割増し程度が限界
  • ②納品書、請求書は必ず作成し取引の痕跡を残す
  • ③業務請負や契約等に関する契約書は作成・保管する

などの対応が必要です。

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