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第9回 税務調査事例と対応(5)

先般、某病院から源泉所得税についてのご質問があり、税務的判断や税務調査時の対応について回答申し上げた内容から、今回は掲載します。医業経営において、一般企業と比較すると医療特有の取扱いもあることから以下の4点について考えることとしました。

①給与関係(非常勤医師等)

医大等から派遣されたり、アルバイトで勤務する医師給与の源泉徴収は、乙欄を適用することになります。医師給与を総額で支給提示しているのか、手取額で提示しているのかで計算方法が変わってくる点はご理解頂けると思います。

手取額提示をしている場合、源泉所得税分を軽減しようと「甲欄で計算」することは、税務上不可とされていますので、取扱い可能な要件を具備することが肝要です。また、交通費についてはタクシー代を支給するケースが多いようですが、これも常勤職員とは別に待遇してしまうと、交通費も給与課税となりますので注意して下さい。

②給食費

病医院では病床を持っている場合、患者さんの食事と職員の食事を作り、両方提供している場合がございます。この場合は職員に対して「現物支給(現物給与)」していることになりますから、次の点の確認が必要です。

  • A.食事価格(単価)の50%以上を本人が負担しているか?
  • B.病医院が負担している金額が、月額3,500円以下であるか?

これらの基準から超過した部分は、給与課税の対象となります。

※また、残業時や宿日直時の食事提供は、給与課税されないこととなっています。

③看護寮等

人材確保等の必要から、寮や社宅を完備する病院も増えて着ました。しかし寮や社宅と言ってもその賃料等を病医院が負担した場合には、給与課税等の問題が生じます。その場合、賃料相当額の50%以上を本人が負担しているかどうか?を注意して下さい。病医院で建築している場合の賃料相当額計算は、次の計算式で行って下さい。

=(家屋の固定資産税課税標準額×0.2%)+(12円×家屋の総床面積÷3.3㎡)+(敷地の固定資産税課税標準額×0.22%)

から算出して下さい。

④宿・日直料

所得税法では、1回4,000円以下の宿・日直料は非課税としていますが、病医院の勤務者の場合は、夜勤等の本来業務となっているため、この制度の適用は該当しません。

但し緊急性があって宿・日直をしなければならない場合、

  • A.時間外手当等を申し受けないこと
  • B.代休があたらないこと

の場合には、非課税となる場合もある。

次回より医療法人制度に関して連載します。

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