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第11回 医療法人制度(2)

平成19年4月から改正された医療法人制度の抜本改革は、大きく3つに分類することができます。

  • ①「剰余金の配当禁止(医療法第54条)」に関連付ける改正
  • ②医業経営の透明性確保と附帯業務の拡大
  • ③社会医療法人制度の創設

です。

従来規定と比較すると、これまで明文化されていなかった事項を「医療法に明示」したものと、新たに加えられたものとに分けて確認することが出来ると思います。

1.「剰余金の配当禁止(医療法第54条)」に関連付ける改正

  • ①新規設立時には、「出資持分を有しない」こと。(出資から拠出へ変更)
  • ②解散時の残余財産の帰属すべき者の限定(国、市町村、一定の医療法人等に限定)
  • ③基金制度(基金拠出型)の採用
  • ④理事長と医療法人の利益相反事項に関する「特別代理人の選任」

設立時には、出資持分を有しないため、解散時にも拠出財産権は存在しないことを意味し、法人運営においても、代表権を有する理事長が、医療法人との自己取引において決定権を制限することで、「剰余金の配当禁止」をより明確にする狙いがあります。

一方で、設立時の拠出に対する「財産権」を認めない代わりに、「基金型拠出」を制度化し、基金の範囲内で「財産権を認める」ことを基金制度として採用しています。

2.医業経営の透明性確保と附帯業務の拡大

  • ①本来業務の他、介護保険事業や社会福祉事業の実施可能範囲を拡大
  • ②役員及び社員総会等の機能明確化と役員の責務に関する規定が明文化
  • ③事業報告書等の作成及び閲覧に供することの規定整備
  • ④設立時の資産用件として、「運転資金2ヶ月分」の準備要件が加わる

医業経営において附帯業務が拡大することは、地域医療や介護・福祉分野への貢献が可能となり、多種多様な経営を行うことができるようになりました。

また、役員の責務明確化の中に特に「監事」に対する職務要件が明記され、「監事の職務は、医療法人の業務監視と財産状況の監視」と規定されました。就任要件も、当然これらを実施できる方でないと就任できないことになります。

改正でのポイントとして、「事業報告書等を閲覧に供すること」が追加されたことです。これは医療経営の透明性を図る上で「情報開示」は重要な位置づけとなります。 閲覧に関しては、医療法人(閲覧可能者は限定)と行政当局(誰でも閲覧可能)で対象者が異なる点は注意して下さい。

医療法人制度の創設(病院・診療所の区分制限はありません)

医療や小児科救急医療等(救急医療等確保事業)で、地域で特に必要な医療の提供を担う医療法人として創設されました。(より公益性の高い医療法人としての位置付け) 納税制度の優遇措置等がある反面、公益性を重視する対応(①同族関係者の割合制限、②公認会計士等の監査義務など)が求められる法人です。

次回は、個人経営と法人経営の税体系や税制度の相違点について掲載します。

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