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第15回 医療法人制度(6)

今回は、「家事共通の関連費用」についてです。

個人開業時代にも当然のことながら、事業遂行上必要な費用と自宅関連費用(家事費等)については明確な区分がない限り、原則必要経費と認められないこととされていました。

まず、医療法人と個人経営とでは大きな税法解釈に相違がございます。

個人経営

原則、家事上の経費及び家事上の経費に関連する経費は必要経費に参入することができません。(所得税法45①一)

但し、業務の遂行上必要である部分を明らかに区分することができる場合には、その必要である部分に相当する金額を必要経費に算入することができます。(令96、基通45-1、2)

医療法人

その目的物の所有権者によって取扱いが異なります。

(例)自宅兼診療所を院長が所有する場合と医療法人が所有する場合

院長が個人所有している場合
医療法人は院長に対して事業スペース分の賃借料(家賃)を支払うことになります。また、水道光熱費も明確に区分されていなければ、合理的に見積もった金額を医療法人が院長へ料金の支払を行うことになります。受け取った院長は、「不動産所得」の計算において収支計算後、確定申告を行います。
医療法人が所有している場合
院長は自宅スペース分の賃借料(家賃)を法人に支払うことになります。当然の事ながら、水道光熱費等に区分がない場合で医療法人が負担している場合は、自宅使用相当額の料金支払を法人に対して行うか、使用相当額が院長への給与所得とし扱われる場合がございます。また、自宅スペースが240㎡を超えていたり、内装等が豪華(状況により)と判断された場合には、総合勘案して時価(実勢価格)で賃料計算されることが明文化されています。

家事関連費用(共通費)となる場合の代表的な項目

  • 水道光熱費(電気・ガス・水道・灯油代)
  • 通信費(固定電話・携帯電話・インターネット接続料など)
  • 固定資産税
  • 車輌費(ガソリン代・車検費用・車両減価償却費)
  • 警備費(セコム等の警備費用)
  • 新聞代、町内会費、園芸や清掃費用なども対象となるケースがございます。
  • 建物等に関わる修繕工事費や減価償却費等

家事関連費用(共通費)の按分方法

厳密には、数量や料金の区分が明確であればそれに従いますが、ほとんどの場合その点では曖昧です。その為、具体的な「基準」をもって按分することが求められます。しかし、具体的な「基準」の定義も曖昧であるため、家族構成やグレード・大きさなどを一般家庭と比較して、それぞれの料金算定の根拠にするしか方法はありません。

※申告の際には顧問税理士と、「家事関連費用(共通費)」の項目と按分根拠(金額算定)についてよく話し合った上で取扱いしましょう。

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